2009年12月7日月曜日

柚子茶


柚子は、中国、朝鮮を経て奈良時代に日本に伝わり、その高貴な香りが好まれ、日本料理に欠かせぬ食材となっている。表皮以外の果汁、実、種も役立つ和のハーブでもある。
韓国伝統の柚子茶は、ビタミンやクエン酸などの栄養が豊富で美味しい。又、これからの季節、身体を温めるので重宝する。デザートや料理の味付けにも幅広く役立つ。冬至の頃、沢山出回る柚子で作ってみましょう。
[材料]
・柚子                   500g(4~5個)
・氷砂糖                  500g
・ガラス瓶                 1.6リットル入りぐらいのもの

[作り方]

①大きな鍋でガラス瓶を10分以上煮沸し、自然乾燥させておく。

②柚子のヘタをとり、流水で洗って水をきり、フキンなどでよく拭く。

③実に傷をつけない程度の深さで、柚子の皮に十字の切り込みを入れる。

④切り込みにそって、皮をむく。



 ⑤皮裏の白いワタをスプーンなどで軽く取り除く。

⑥皮は横方向に2ミリぐらいの短冊に切る。

⑦実の白い筋の目立つものは取っておく。

⑧実を半分に切り、中から種を取り出す。

⑨取り出した種は柚子茶には使わないが、手作り化粧品の材料になる。

⑩短冊切りの皮、種を取った実、果汁を混ぜる。

<柚子と氷砂糖を交互に入れる>  <一週間ほどで完成>
⑪煮沸済みのガラス瓶に、⑩の柚子と氷砂糖を1/3くらいずつ交互に入れる。一番下は柚子、一番上は氷砂糖になるように。
⑫容器を密閉し、氷砂糖が完全に溶けるまで3~4日間は時々ビンを優しく振る。保管は冷暗所で。
完成後は冷蔵保存で1~2ヶ月。長期保存の場合は冷凍で半年ぐらい持つ。氷砂糖を使うと発酵しにくく失敗が少ない。蜂蜜入りよりも 味はさっぱりしている。
飲み方→ジャム状の柚子茶を適量カップに入れ、お湯を注いで軽くかき混ぜて飲む。

2009年11月7日土曜日

ハーブとエコ

ハーブとは、自然の中から素材を選び、人間の暮らしに役立てるもので、エコそのものと言えます。今回は、家事の中から洗濯関連にしぼって紹介しま す。生態系にも影響を及ぼすとされる石油由来成分を含む柔軟剤や、カビ取り用の塩素系漂白剤などの代わりになるものを作ってみましょう。
毎日の生活の中で、私たちにも実行可能なことを考えることが、環境問題解決の糸口になるはず。ちいさいことの積み重ねが大切です。楽しみながらが長続きのコツでしょうか。
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リネンウォーター
[材料]
精製水          200ml
精油          10滴(ラベンダー、ミントなど)
スプレー容器     一つ
[作り方]
①スプレー容器に精製水と精油を入れる。
[使用法]
アイロンがけの時に衣類に吹き付けて使う。使用前にはよく振っておく。
リネンウォーターを、絶対にアイロンに入れないこと。スチームが出なくなる。
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アロマ柔軟剤

[材料]
ハインツホワイトビネガー     300ml(トウモロコシ、大麦が原料 マイルドな酸味)
ローズマリーオイル       10滴
ティートリーオイル        10滴
ヒノキオイル            5滴
ハッカオイル           5滴
ポリボトル             一つ(ワンタッチキャップ)
[作り方]
①ポリボトルにビネガーと精油類をすべて入れる。
[使用法]
  • 高水位の洗濯一回分に対し、使用量の目安は大さじ2
  • 酢の匂いは四種の精油でマスキングされている。乾燥後、香りはほとんど残らない。使用した精油は、すべて抗菌作用がある。
  • よく振ってから使用する。
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洗濯槽クリーナー

[材料]
重曹(炭酸水素ナトリウム)       計量カップ1/2
精油                    5滴(ユーカリ、レモンユーカリなど)
[作り方]
①重曹に精油を加えて混ぜる。 洗濯槽の大きさにより精油の量を加減する。1リットルにつき1滴の割合で。
[使用法]ドラム式洗濯機には使えない
①洗濯槽の最高水位まで水を入れる。
②洗濯槽クリーナーを加えて、軽くかき混ぜ、そのまま一晩置く。
③翌朝、もう一度かき回してから、汚れが落ちた水を流し、洗濯槽をよくすすぐ。
プラスチック槽、ステンレス槽 共通の方法です。

2009年10月7日水曜日

ハーブバス

秋冬に向くハーブバスを紹介します。材料は身近で安全なものを使いました。冷え性や乾燥肌などの悩み解決のヒントになれば嬉しいです。
上記写真の左から、バスソルト、ミルクバス、米ぬかバス

バスソルト
死海の塩マグネシュウム             100g(二回分)
海藻パウダー               小さじすりきり1
ローズマリーオイル                   5滴
スィートマージョラムオイル                5滴
 
ミルクバス 一回分
カモマイルジャーマン               大さじ山1
スキムミルク                   大さじすりきり3
ダシ用紙パック                      一枚

米ぬかバス 一回分
米ぬか                           1カップ
好みの精油(ラベンダー、ゼラニュウムなど)     5滴
オーガンジー袋                    一つ

フットバス
40~50度ぐらいの適温にセットしたフットバスの中に、ジンジャーオイルを3滴加え、10~20分使用する。洗面器の場合は1滴で十分。
足を温めるだけで身体全体の血行をよくする足浴。代謝もあがるので冷え性や足のむくみがちな方におすすめ。硬くなったカカトや水虫ケアにも有効。お風呂に入れない時でもさっぱりします。

2009年9月7日月曜日

乳香

シバの女王がソロモン王に大量に贈ったことで有名な香料。最上級品種の「アル・ホジャリ」を焚き、高貴な香りを体験してみよう。
乳香の樹皮に傷をつけ、一粒づつ樹脂を採取する方法は古代から続いている。乳香の道は世界遺産でもある。
スモーキーで渋みがあり、奥深いバルサムの香りが特徴。かすかにフルーティな香りも含む。
薫香だけではなく、薬としても貴重なものだった。産地は、オマーン、ソマリア、インド、スーダン、エチオビアなど。
心配や不安を忘れたい時や、ストレスを解消したいときに向くと言われている。

 

ルームコロン 「神殿の朝」


乳香には抗菌作用があり、空気を浄化してくれる。風邪予防にも役立ちそう。
[材料と用具]
乳香精油             3滴
ブラックペッパー精油      1滴
ローズマリー精油         1滴
サイプレス精油          1滴
ベルガモット精油          1滴
無水エタノール        10ml
精製水             30ml
100ml入りスプレー容器
メスシリンダー20ml用
[作り方]
①スプレー容器に無水エタノールを入れ、すべての精油を加えて混ぜる。
②精製水を加え、キャップをして、さらによく混ぜる。白濁するが心配ない。使用前によく振って使う。
冷蔵庫保存で約一ヶ月持つ

 

香水「月の砂漠」

気分が落ち着くような香り
乳香精油は、ウッディノートとシトラスノートを併せ持つ。フレグランスでは、全体の香りのつなぎになりながら、最後に印象を残す。オイルウォーマーやバスソルトなどにも利用できる。
[材料と用具]
乳香精油               6滴
パチューリ精油            4滴
ゼラニュウム精油            6滴
コリアンダー精油           4滴
イランイラン精油           6滴
スィートオレンジ精油        8滴
3ml入り遮光ビン ドロップタイプ
[作り方]
①遮光ビンに精油をすべて入れる。
注意⇒高濃度の為、肌に直接使用しない。 植物オイルなどで希釈してから使うこと

試用期間 冷暗所保管で約三ヶ月

 

香油

[材料と用具]
ホホバオイル             3ml
香水「月の砂漠」          2滴
5ml入りロールオンタイプボトル
メスシリンダー20ml用
[作り方]
①ロールオンタイプのボトルにホホバオイルと香水「月の砂漠」を2滴加え、キャップをしてからよく混ぜる。
手首や耳の後ろなど、ワンポイントの香り付けとして利用を。トップのオレンジが爽やかだが、次第に深みを漂わせる香り。
使用期間は約一ヶ月

薫香


[材料と用具]
乳香「アル・ボシヤリ」                     一粒
チャコール点火剤(バーベキュー用)   少々
インセンスポット
チャッカマン

[焚き方]
①インセンスポットにチャコール点火剤を置き、チャッカマンで火をつける。
②火種になるまで、燃焼させておく。
③火種の上に乳香を置くと、煙と共に香りが漂う。

しばし、瞑想の一時を。気分が落ち着いてリラックス。
注意⇒火の取り扱いは十分に配慮を。チャコール点火剤は中心部に火種が残っているので、水をかけてから処分してください。

2009年7月7日火曜日

ラベンダーバスケット

富良野から届いたラベンダーで、おしゃれなバスケットを作ります。途中まではラベンダーバンドルズの応用です。栽培しておられる方は、収穫したものを利用してください。フレッシュラベンダーの香りが、部屋中に漂います。

[材料]
フレッシュラベンダー                          20本
麻ひも                                   2m
紫リボン(6ミリ幅)                           50cm
ワイヤー#28                               1本
木綿糸(緑)                               適宜

[作り方]

①葉を取った19本のラベンダーの花穂を揃え、花穂より少し短い長さを下がった箇所の茎を、緑の糸でしばる。取っ手用として、一番長くカーブさせやすいものを別に取りおく。

②糸でしばった箇所の直近下を爪で押し、茎を折り曲げやすいようにしておく。
③花穂の方向へ向かって、一本づつ折り曲げていく。折れないように気をつけて。

④麻ひもを、編み始めの茎に仮結びしてから、カゴ部分を編む。バンドルズと基本的に同じ方法。

⑤カゴ部分を編み終わった麻ひもの端は、最後に始末するので茎に仮止めしておく。麻ひもの編む間隔は自由に変えて、カゴらしく仕上る。ただ、間隔を詰めすぎると乾燥しにくく、梅雨時にはカビの心配がある。適当に透けるくらいが安心かもしれない。

⑥取っ手用の長いラベンダーを、カゴの両サイドに半分に切ったワイヤーで固定し、残りのラベンダーの花をカゴの中に追加する。
⑦麻ひもの編み始めと終わりを、竹串などで茎の中に押し込んで始末する。
⑧紫のリボンを好きな場所に結び、風通しのよい日陰で乾燥させる。
注意 生花の重みで取っ手の茎に負担がかかるため、コップなどに立てて乾燥するとよい。又、茎が細く心配な時は、ワイヤーを巻きつけて補強すると安心。

◆参考
ラベンダーシャッセ 2010年7月

2009年6月7日日曜日

ハーブクッキング2009

魚のカルトッチョ

[材料と用具]四人分
白身魚切り身(タラ、スズキ、タイなど)        4切れ
塩、コショウ                         適量
アサリ(砂だし済み)                    200g
プチトマト                          8個
タマネギ                               1/2個
ニンニク                           1片
オレガノ                           8枝
タラゴン                          4枝
ケイパー                          小さじ2
白ワイン                          大さじ2
オリーブオイル                      適量
レモン                           1/2個
オーブンシート                     33×160cm
[作り方]
①白身魚に塩、コショウをする。 写真の魚は真鯛です。

②オーブンシートに、スライスしたタマネギとニンニク、白身魚、プチトマト、オレガノ、タラゴン、アサリ、ケイパーを乗せ、白ワイン、オリーブオイルをかけて、ふんわりと包む。中の液体が出ないように注意して。

③200度のオーブンで15~20分ほど加熱する。
④オーブンシートごと器に盛り、レモンを添える。
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夏野菜のソテー ヨーグルトソース添え



[材料と用具]四人分
ナス                      4本
ズッキーニ                  2本
ヨーグルト                   250g
ニンニク                    1/2片
ディル                     適量
塩、コショウ                  少々
小麦粉                     適量
サラダ油                    適量
キッチンペーパー
茶漉し or ザル
すりおろし器(ニンニク用)

[作り方]
①ナスは縞目に皮をむき、1cm厚さの斜め輪切りにし、塩を極少量ふって、しんなりするまで30分ほどおき、水分をふき取っておく。

②①のナスと1cmの輪切りにしたズッキーニに、茶漉しなどで小麦粉をふり、余計な粉は落としておく。

③フライパンに多めの油を入れ、強めの火加減で、それぞれ両面に焼き色がつくまで炒める。

④キッチンペーパーに乗せて、油分を取っておく。

⑤ヨーグルト、すりおろしにんにく、刻んだディル、塩ひとつまみ、コショウを混ぜて、ヨーグルトソースを作る。

⑥器にナスとズッキーニを盛り、ヨーグルトソースをかける。

ハーブワイン


白ワイン                 1本
フレッシュラベンダー         5本

[作り方]
①ハーブを水洗い後、水分をふき取り、完全に乾燥させる。
②ワインがこぼれないように注意しながら、ビンの中にハーブを浸ける。
③一日でも香りは移るが、好みの味と香りになればハーブを取り出す。
④よく冷やして飲む。

2009年5月7日木曜日

フィールドワーク<昭和記念公園>

昭和記念公園内のハーブガーデン入り口      様々なハーブが元気に育っていました。
クリーム色のモッコウバラのアーチ

ジキタリスは、心臓の薬になるそうです。  乾燥しても色があせないコーンフラワー(矢車草)
                           は、ボプリや紅茶のブレンドに使います。

チャイブが可愛い花をつけました。    チェリーセージの色が鮮やか

フレグランスガーデンのタイム達 触れると香ります。   イタリアンには欠かせないオレガノ

ヘリオトロープは香水原料ですが花も見事     ピリッと辛味のあるナスタチュームはサラダに

キュウリに似た風味のポリジ 青い花が可憐     アーティーチョークの立派な葉

二ゲラ(黒種草)の英名は「霧の中の恋人」      ルバーブの茎は美味しいジャムになります。

ふわふわと風にそよぐフェンネルは魚料理に     花の形が面白いフレンチラベンダー

クローブの香りを持つ原種に近いカーネーション  昭和記念公園名物のポピーの花畑

乾燥した根が保留剤になるオリスルート    ハーブの展示や解説などもある花木園展示棟

五月の風を受けて、のんびりボート遊びも出来ます。

広い園内を40分ほどで走るパークトレインが人気