2007年10月12日金曜日

香油

香りは神への儀式、死者への弔い、病人の薬、異性への媚薬などに使われてきました。古代エジプトでは、照りつける太陽の日差しから守るた め、香油を実用目的で皮膚につけていました。没薬や乳香で香り付けされたものもあったようです。オニキスやガラス、象牙などの香油壷も残されています。
安全で手軽に入手できる植物油をベースに、天然の精油をブレンドしたオリジナル香油を作ってみましょう。
香油名は、左からローズガーデン、ハーブガーデン、シトラスガーデンです。

 

香油名 ローズガーデン

■材料 <ベースオイルと容器、用具>
グレープシードオイル        10ml
ロールオンタイプボトル       1本
メスシリンダー20ml計量用    一つ
ムエット(試香紙)          適宜

■材料 <精油類>
パルマローズ              1滴
ブルガリアローズ            1滴
ローズモロッコ             1滴
アルバローズ              1滴
ローズゼラニュウム          1滴
ベンゾイン                1滴
乳香(フランキンセンス) or 没薬(ミルラ) どちらか一種を微量


*精油説明
ベンゾイン(安息香)
エゴノキ科 落葉植物の樹脂 別名スチラックス
樹皮の切り込みから樹脂を採取
バニラに似た濃厚な甘みのある芳香で保留剤
名前から推察できるように、咳や痰の薬
 



左:乳香(フランキンセンス)
カンラン科 別名オリバナム
樹皮に傷をつけ一粒づつ樹脂を採取
新約聖書にも登場する有名な香料
薫香、、薬(潰瘍、赤痢、熱病、鎮痛)
保留効果が高い

右:没薬(ミルラ)
カンラン科 コミイフォラ属の木の樹脂が本来のミルラだが、60種類以上の同属種も混合して扱われている。紀元前2000年頃から、香料、化粧品、薫香、ミイラ作りなどに利用されていた。こげ茶色の樹脂の塊は、すぐれた保留剤

■作り方

①ロールオンタイプの容器に、メスシリンダーを使ってグレープシードオイルを入れる。
②精油を加えていく。ドロップタイプの容器は、落ちる速さが違うので慎重に取り扱う。
③乳香と没薬のどちらか一つを選び、爪楊枝に浸してロールオンボトルの中を掻き混ぜる。これで微量加えることになる。
最後の乳香と没薬を選ぶ時は、ムエット(試香紙)に精油をしみ込ませて調和を確認して決める。単独では好感を持てない香りも、調香によって変化する。

■使い方

よく振ってから直接皮膚に塗る。ロールオンタイプなので使いやすい。尚、シトラス系の香りの場合はシミなどの心配があるので、洋服の中に隠れる場所へ。

賦香率は3%でオーデコロン並み  持続時間は1~2時間
香水に使うアルコール類にアレルギーのある方にも、植物油ベースは安心。香りは控えめだから気軽に気分転換を。
グレープシードオイルは酸化しにくいので、直射日光を避け冷暗所に置けば、半年くらい保存可能。
秋から冬にかけては、皮膚の乾燥が気になる季節。ヒジやカカトの応急処置にも役立つので持ち歩くと便利。